#27 弁天橋電車区でもやるのか?
こんばんは。この記事を書いているのは夜中の2時。頭おかしいですよね。なんたって、この日は家から出ておりません。眠くなりようがないというか、そういったところです。今回は、ちょっとした雑談。当車両センターでは鶴見線の車両を比較的多めに保有しているので、現在保有していない車両に関して入手は可能なのか、そもそも発売されているのかを調査します。
目次
※今回初めてHTMLを操作して水平線を用いてみました。これいいですね。今後の記事はこれで行きます。過去作も順次換装していきます。
鶴見線で活躍している(た)車両について
50系・33系・31系・30系(クモハ11形・クモハ12形・クハ16形)
17メートル級車両の”戦前型国電”と呼ばれた車両です。それぞれについて簡単な紹介です。
①50系
1932年から鉄道省が木造電車の鋼体化改造により製造した、17m級3扉ロングシートの旧型電車を便宜的に総称したもの。モハ50形(制御電動車)、クハ65形(制御付随車)、サハ75形(付随車)を指す。
②33系
1932年から鉄道省が製造した、17m級3扉ロングシートの旧型電車を便宜的に総称したもの。モハ33形(片運制御電動車)、モハ34形(両運制御電動車)を指す。20m級車両である40系と同等の性能を持つ。
③31系
1929年から鉄道省が製造した、17m級3扉ロングシートの旧型電車を便宜的に総称したもの。モハ31形(制御電動車)、サロ37形(付随車)、クハ38形(制御付随車)、サハ39形(付随車)を指す。鋼製電車30系の改良版。丸屋根を初採用。制御付随車、いわゆる”クハ”はこの形式で初登場。
④30系
1926年から鉄道省が製造した、17m級3扉ロングシートの旧型電車を便宜的に総称したもの。モハ30形(制御電動車)、サロ35形(付随車)、サハ36形(付随車)を指す。以前は、モハ30形はでは73200形、サロ35形はサロ73100形、サハ36形はサハ73500形と称していた。
1953年6月に車両形式称号規定が改正され、「17メートル級の車両は形式10~29」と設定されたため、50系・33系・31系・30系は全車が改番となりました。
車体長 | ドア数 | 座席配置 | 車両タイプ | 車両形式 | 従来の該当形式 |
---|---|---|---|---|---|
17m級 | 3ドア | ロングシート | 制御電動車(片運転台) | モハ11 | モハ50,モハ33,モハ31,モハ30 |
制御電動車(両運転台) | モハ12 | モハ34(※一部は改番後編入) | |||
中間電動車 | モハ10 | モハ30(運転台を撤去し中間電動車化) | |||
制御付随車 | クハ16 | クハ65,クハ38 | |||
中間付随車 | サハ17 | サハ75,サロ37,サハ39,サロ35,サハ36 |
そうして、クモハ11形+クハ16形、クモハ12形は鶴見線で活躍。大川支線用のクモハ12以外は、1972年12月までに72系によって置き換えられました。大川支線は、武蔵白石駅のホームが17m級までしか対応しておらず、20m級車両が入線すると車体とホームが干渉してしまうため、乗り入れができませんでした。1996年3月の武蔵白石駅大川支線用ホームが撤去されたことで運用が103系に置き換えられ、引退しました。このような理由で、首都圏エリアではわりと最後まで17m級の旧型国電が生き残っていたわけです。
72系
1972年から1980年1月まで活躍していました。誤乗防止のため、行先別に方向幕・サボが色分けされ始めたのは72系からだと思われます。ネタバレにはなりますが、72系の製品には黄色いサボと緑色のサボが封入されていました。
101系
1980年から1992年5月まで活躍していました。民営化後は南武線から転用された冷房車も使用されていたそうです。
103系
1990年8月5日から2006年3月17日まで活躍していました。低運転台タイプです。101系とは異なり、先頭車にパンタグラフが搭載されています。
205系1100番台
現在活躍中の車両です。1100番台とはいえ、中間車は特に改造を受けておらず、1100番台と改番されたのは先頭車のみです。実は、首都圏を走る205系のうち、最後の0番台だったりします。中間車だけど。
この形式は車両でドア窓の大きさが異なることが特徴です(この特徴は後に少し重要になるので覚えておいてください)。要は初期車と後期車が混結されているのです。なので、網棚が網か金属パイプかなど、細かい違いは探せばたくさん出てきます。ドア窓が小さい初期車タイプは山手線から、ドア窓が大きい後期車タイプは埼京線からの転属車です。おそらく、山手線はE231系500番台の導入による押し出し、埼京線は6ドア車導入に際する中間車の余剰で車両が揃ったモノだと思ってます。
3両編成が9本所属しています。205系1100番台では方向幕がLED式になったので、方面別の色分けにも対応してい・・・ると言いたいところなのですが、この時期はまだ黎明期。3色LEDの時代です。3色LEDが発光できる色は赤と緑、そしてそれを掛け合わせて生成できる橙色だけ。
青色LEDは実用化までにかなりの時間を要しました(「20世紀中の実現は不可能」とまで言われていました)。最終的に日本人(赤﨑勇教授、天野浩教授、中村修二教授の3名)が量産に成功させ、2014年にノーベル物理学賞を受賞したのは記憶に新しいですね。
つまり何が言いたいかって、赤、緑の2色と、それを掛け合わせて生成できる橙色しか使える色が存在しないから、大川支線方面の黄色、鶴見行の白色が使用できなくなってしまったということ。というわけで、
赤色:弁天橋、武蔵白石、浜川崎、扇町行(本線系統)
緑色*1:海芝浦行(海芝浦支線系統)
橙色:鶴見、大川行(失った色詰め合わせ)
に、なりました。
当車両センター保有車両
当車両センターで保有している車両は以下の通りです。
クモハ12形
KATO製。製品名にも「鶴見線」と書かれています。完全にクモハ12052もしくはクモハ12053がプロトタイプでしょう。
サボから見てわかる通り、晩年の大川支線用に取り残されたクモハ12ですね。
72系
先日の運転会で初出しの72系。TOMIXから発売されています。
205系1100番台
私が鶴見線にハマるきっかけとなった製品です。鉄道コレクションとして発売されていました。近所の模型屋で購入した記憶があります。確かこのときは、鶴見線の205系を狙って購入しに行ったわけではなく、なんとなく205系の鉄道コレクションが欲しいなーっていうレベルでウィンドウショッピングをしていただけでした。それで、3両で手頃に買えちゃうので買ってしまった・・・。
この後は大回り乗車で鶴見線を経由したあたりから興味がそっちにしか向かなくなり、気づいたら鶴見線沼にハマっていた…といったところです。
ちなみに205系1100番台はKATO(ラウンドハウス)からも発売されています。ラウンドハウスと聞いてピンときた方もいるかもしれませんが、細かいとこは気にしたら負け、雰囲気重視のラウンドハウスはクハ205に該当する車両のドア窓サイズが初期車と同じ小窓タイプになっていて、少しがっかりポイントなんです。しかし、KATO製品名だけあって、ライト類はしっかり点灯しますので、室内灯の装備は容易でしょう…Assyで下回りだけでも欲しい…マジで。
発売されているのか?
それでは今回のメインディッシュ。保有していない車両が発売されているのでしょうか…?
50系・33系・31系・30系(クモハ11形・クモハ12形・クハ16形)
KATOが2両セットで発売しています。なんと丁寧に2両セット(M車付,10-1346)と2両増結セット(M車なし,10-1347)でラインナップ。すごすぎる。
72系
101系
続いて101系です。こちらは2つの会社が発売しています。
一つ目は鉄道コレクション。2011年4月に発売されています。
二つ目はKATO(10-1247)。2015年10月に発売されています。
103系
103系は、意外にもマイクロエースが鶴見線として売り出しています(A-0434)。
http://www.microace-arii.co.jp/release/pdf/A0424.pdf
KATOやTOMIXでも103系の製品はありますが、鶴見線として発売されたものはありません。
また、グリーンマックスでもEVO103系キットなどから製作することも可能ですね。
https://www.greenmax.co.jp/image/evo-series/evo-series_concept-201302-01.pdf
( ↑ コチラ、EVOシリーズのPDFです)
( ↑ コチラなら先頭パンタ車なので問題なく再現可能です)
実際に制作されている方のブログを見つけたので、リンクを貼り付けておきます。
グリーンマックス ハイクオリティー(HQ)エコノミーキットから鶴見線103系を作る
205系1100番台
おわりに
いかがでしたでしょうか。このような感じで、鶴見線は意外にも全車種がどこかしらの会社から発売されています。今後、再販や中古をゆっくり狙いながら、コレクションしていきたいと考えております。
参考文献
その他、掲載するリンクも参照しています
*1:厳密には黄緑色